前回の続き。俺と両親はタクシーで家に帰宅した。
慣れない松葉杖で何とか歩いて家に入り、自分の部屋に向かった。
病院で貰った鎮痛剤をベッドの傍の机に置き、他にすることも無いので寝ることに。
ベッドに横になること30分。俺はまだ現実を受け止められないでいた。
「……3カ月安静…大ケガ? 何かの夢なんじゃないか?」
というか夢であってくれ! 俺はそう思っていた。
母が俺の部屋に入り、何か欲しいものはあるかと聞いてきた。
「いや…今のところは特にないかな…。 もう寝ることにするよ」
俺はそう答えた。後日、少し恥ずかしいが尿瓶を買ってきてもらうことにはなったが。(松葉杖生活で尿瓶は超便利です! オススメ!!)
母が俺の部屋から去り、ベッドに再度横になる。
良く考えてみると一人暮らしではなく、実家住まい。
何か欲しいものがあれば買ってきてもらえるし、飯も食わせてもらえる。松葉杖の状態で外出する必要もない。
そしてなぜか大ケガしているにも関わらず、足は全く痛くない。
不幸中の幸い。俺はまだツイている、と思った。
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