ずっと教師として働いてきた人は民間で働いた経験が無く、常識に欠けているという意見を稀に耳にする。
俺はこの意見に同意する部分がある。
俺の通っていた小学校は2年ごとにクラス替えが行われていた。
小学1年、小学3年、小学5年に進級した際に、クラスメイトが入れ替わるわけだ。
まず、小学1年の頃に担任となった中年女性の先生がダメすぎた。もちろん悪い意味で。
小学1年と言えば学校という文化文明に触れてすらいない、情操教育上、非常に重要であるにも関わらず大ハズレを引いた。
皆も忘れものをした経験はあるだろう。教科書、鉛筆、まあ色々あると思う。
俺が小学1年の頃の担任は忘れ物をすると、忘れ物をした生徒を黒板の前に一列に整列させて尻を箒で引っ叩いていた。
令和でいえば完全な体罰である。他にも言動が酷く「怖い」という印象しか残っていない。
今でも記憶に深く残っているのが、避難訓練の時だ。
先生は何か災害が起きた時は、校庭に避難するようにと指示していた。
そしてその後、避難訓練が行われた。
避難訓練なので、本来は先生の指示で整然と校庭に避難するのが正しい。
しかし、俺達小学生は避難「訓練」であることが理解できず、本当に災害が起こったのだと理解し、急いで校庭に避難した。
この行為は先生の視点から見ると、自分の指示無しで勝手に校庭に行って遊んでいた、という理解をしたらしく大激怒。
校庭に居た小学生全員で職員室まで赴き謝罪させる。でなければ許さないという姿勢を取った。
当然俺達は先生を怒らせたのだから、自分たちが悪いと思った。
ちょっと想像してみてほしい。大勢の小学1年の子供たちが教師に対して、一斉に頭を下げる光景を。
ちょっと異常じゃないか?
しかし、当時の俺達は小学1年生。教師はもちろん俺達もこの異常性を理解できなかったのだ。
本当にツイてなかった。
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